年功序列

勤務医が年功序列を打破し、突き抜けた給与を手にするための方法をご紹介しましょう。まずは、海外へ出て突き抜けた実績を作り、日本に凱旋する方法です。これは海外で勝ち続けなければいけないとても険しい道です。想像を超える果てしない努力と、類い稀な能力が必要とされるでしょう。現在、ある大学の外科教授をされている先生が唯一といっていい例でしょう。その先生はすでに多くのメディアにも出演し、外科界のレジェンドとして有名です。先生は、医師になって8年目、無給研究員、つまり給料ゼロという立場で米国の病院に行かれました。そこで結果を出し、10年後には教授になっていました。当時の年収はなんと一億円だったそうです。その後、日本に凱旋帰国され、若くして大学病院の教授になりました。そのカリスマ的な生き方は、多くの若い医師の憧れであり、希望となっています。しかし、収入は米国の教授のほうがはるかに高いので、日本に凱旋しても、米国よりは給与も下がってしまい、なかなか日本で突き抜けた給与を得ることは難しいでしょう。そして次の方法として、日本で結果を作り、突き抜けるという方法です。こちらも凱旋パターンと同じで、非常に大変で過酷です。日本で結果を出すと、通常は大学医局で出世し、教授になるという道があります。昔は医学部教授までになると、グレーな収入もあり、かなりの高収入だったそうです。噂話でしかうかがい知ることできませんが、製薬会社や医療機器メーカー、そして医師を派遣している病院からかなりの額を受け取っていた人もいたと聞いたことがあります。たしかに、国公立の大学病院の教授では、残念ながら収賄罪で逮捕・書類送検されている人も多数おり、最近でもしばしばニュースになっていて、有罪判決になった医師もいます。また天皇陛下の心臓手術を執刀したことで有名になった教授は医学雑誌のインタビューで、「年間所得は5000万円以上」回答しています。以前、その教授とお会いしたときに「日本で医者をやっていて稼ぐのは大変だが、能力のある医者はもっと稼ぐべきだ」とおっしゃっていました。先生は大学教授の収入のほかにも、講演料や出張手術の収入があるのでしょう。これまた、なかなか真似しづらい例です。実力があるからこそできる働きかたです。突き抜けた技術と才能があったからこそ、天皇陛下の執刀医に指名されたのですから、なかなか真似できることではありません。これから、医者の稼ぎはどうなっていくでしょうか。 難しいのですが、もしかしたら医者の収入はゆるやかに減っていくのではないかと予想しています。増え続ける医療費の一部に医者の人件費がかかりますから、ずっと今の水準を続けていくことは難しいでしょう。しかしながら暴落することはないはずです。規制産業である医療では、医者の数や、新人医師の採用について、病院の収入も厚生労働省が厳格にコントロールしているのです。